こんにちは、住まいの気学の匠庵です。風水では方角ごとに五行が異なり、その五行に合わせて色を選ぶのが基本の考え方です。ただし、古典に原型があるのは東西南北の五色までで、四隅の色と「避けたい色」は五行から導いた目安にあたり、サイトや解説者によって内容が割れます。
方角ごとの色を調べると、同じ北でも紺を勧める記事とピンクを勧める記事があり、迷う方が少なくありません。この記事では、どこまでが古典でどこからが解釈なのかを分けて示します。そのうえで八方位の一覧表と、建築士として色より先に整えておきたい光と熱の話までお渡しします。
風水そのものの考え方から知りたい方は、先に風水とはの記事をご覧ください。
- 方角から五行、五行から色が決まる仕組み
- 古典に遡れる部分と後の解釈の部分の違い
- 八方位別の合う色・避けたい色の一覧
- 色より先に整えたい光と熱、小物からの取り入れ順
風水で方角と色が結び付く理由|五行と相生・相剋の考え方

方角から色を選ぶ前に、なぜ方角が五行と結び付き、五行が色と結び付くのかを押さえておきます。ここを押さえると、サイトごとの違いも読み解きやすくなります。
方角ごとに五行が決まる仕組み|八方位と後天八卦
風水で方角と五行が結び付くのは、八方位に五行を割り当てた後天八卦(こうてんはっけ)の配当が土台にあるためです。北は水、南は火、東と南東は木、西と北西は金、北東と南西は土にあたります。表にすると次のとおりです。
| 方位 | 後天八卦 | 五行 | 九星気学の星 |
|---|---|---|---|
| 北 | 坎 | 水 | 一白水星 |
| 北東 | 艮 | 土 | 八白土星 |
| 東 | 震 | 木 | 三碧木星 |
| 南東 | 巽 | 木 | 四緑木星 |
| 南 | 離 | 火 | 九紫火星 |
| 南西 | 坤 | 土 | 二黒土星 |
| 西 | 兌 | 金 | 七赤金星 |
| 北西 | 乾 | 金 | 六白金星 |
表の対応は後天八卦に基づく一般的な配当です。流派や解説者によって扱いが異なる場合があります。
九星気学の定位盤でも、方位ごとの五行は同じ並びになります。ただし星の読み方そのものは、風水の八宅派や玄空飛星派とは別の体系ですので、混ぜずに見てください。
後天八卦は『説卦伝』に由来する古い配当とされています。この記事で使うのは「方位から五行」の対応だけで、方位ごとの吉凶にまでは踏み込みません。
なお、家の中心にあたる位置は、九星では五黄土星に割り当てられる土の気の場所です。方位の色を考えるときは、この中心を基点に八方位を見ていくことになります。五行から色への対応は、次の章で見ていきます。
建築士 匠庵方角の色を考える入口は、方位を五行に置き換えることです。水・火・木・金・土の5グループで覚えると、八方位がぐっと見通しやすくなります。



四隅の五行はどうなってるの?



北東と南西が土、北西が金、南東が木です。ただ、四隅は東西南北より解釈の幅が出やすい部分なので、次の章で線引きをお見せします。
五行と色の対応はどこまでが古典か
五行と色の対応は、すべてが古典に書かれているわけではありません。古典に原型を遡れるのは東西南北の五色までで、四隅の色は後天八卦の五行からの派生です。この線引きが、方角の色を読むときの出発点になります。
古い礼書『周礼』の冬官考工記には、方位と色の対応が次のように記されています。
東方謂之青,南方謂之赤,西方謂之白,北方謂之黑
『周礼』冬官考工記
また『礼記』月令には、春は東の郊外で青い衣、夏は南の郊外で朱の衣、秋は西の郊外で白い衣、冬は北の郊外で黒い衣と、季節と方位に合わせた服の色が記されています。どちらも色の源流を示す書物であって、現代のインテリアの吉凶を述べた書ではありません。
注意したいのは「東は青」の読み方です。古代の「あお」は現在の青と緑をまとめて含む色で、現代の青色だけを指すわけではありません。また、同じ『周礼』で天の色とされる「玄」は、北の黒とは別の項目です。
この整理を表にすると、次の3層になります。
| 層 | 内容 | 根拠の段階 |
|---|---|---|
| 古典の層 | 東=青(緑を含む)、南=赤、西=白、北=黒 | 『周礼』考工記・『礼記』月令に原型 |
| 五行からの派生の層 | 四隅の色(北東・南西=黄系、北西=白系、南東=青緑系) | 後天八卦の五行から導いた解釈 |
| 通俗の層 | 運気や気分のための方位別おすすめ色 | 解説者ごとの助言 |
五行と色の対応は、流派や解説者によって幅があります。たとえば金を白だけとするか、金・銀まで含めるかは資料により異なります。



どの層の話をしているのかを意識して読むと、サイトごとの違いにも落ち着いて向き合えます。



五行と色の対応は、土を黄、水を黒とする配当も含めて、古い時代の自然観を色に当てはめたものです。インテリアの吉凶そのものを定めた規定とは分けて考えるのが穏当です。
相生・相剋から合う色と避けたい色を導く方法
「合う色」「避けたい色」は、五行の相生と相剋の関係から導かれます。方位の五行を基準にして、色の五行との関係を5つに分けて見ると、考え方がはっきりします。
相生は木から火、火から土、土から金、金から水、水から木へと気が生み出される流れです。相剋は木が土を、土が水を、水が火を、火が金を、金が木を抑える関係を指します。この2つの流れに、同じ五行どうしの「比和」を加えて使います。
方位の五行を基準とすると、色との関係は次の5分類に整理できます。
| 方位の五行 | 強める(同じ五行) | 助ける(自分を生む) | 気を使う(自分が生む)=洩 | 抑える(自分を剋す) | 自分が剋す |
|---|---|---|---|---|---|
| 木(東・南東) | 緑・青 | 黒・紺 | 赤・橙・紫 | 白・金・銀 | 黄・茶 |
| 火(南) | 赤・橙・紫 | 緑・青 | 黄・茶・ベージュ | 黒・紺 | 白・金・銀 |
| 土(北東・南西) | 黄・茶・ベージュ | 赤・橙 | 白・金・銀 | 緑・青 | 黒・紺 |
| 金(西・北西) | 白・金・銀 | 黄・茶 | 黒・紺 | 赤・橙・紫 | 緑・青 |
| 水(北) | 黒・紺 | 白・金・銀 | 緑・青 | 黄・茶 | 赤・橙・紫 |
この表は五行の定義から私が導いた目安で、古典に書かれた一覧ではありません。色の範囲は流派や解説者で異なります。
さて、理屈が続きましたので、ひと息つきます。要は「同じ五行と生んでくれる五行の色は合う」「自分を剋す色と、気を使わせる洩の色は控えめにする」という読み方です。とまあ偉そうに書きましたが、古典に方位別のNG色が定められているわけではありません。
通俗的な解説では、洩と相剋を区別せず「打ち消す」と書くものがよく見られます。たとえば西(金)に紺や黒を少なめにする理由は、相剋ではなく、金が水を生んで気が流れ出る洩の関係にあたります。



「避けたい色」は禁止ではなく、五行の関係から導いた目安です。ほかの部屋や小物にも、同じ手順で応用できます。



避けたい色って古典に書いてあるんですか?



方位ごとの避けたい色を古典が決めている、とは言えません。五行の関係から読み取った解釈、とお考えください。
サイトによって方角の色が違う理由|流派と目的の違い
同じ方角でも、サイトによって色の助言が食い違うのには、おもに3つの理由があります。1つめは、五行の配当どおりの考え方と、補い・運気を目的にした通俗的な配色が、区別されないまま並んでいることです。2つめは流派ごとに色の位置づけが違うこと、3つめは四隅の色の割り当てが解説者で揺れることです。
実例として、北と南では次のような食い違いがあります。
| 方位 | 五行の配当に沿った助言 | 補い・運気を目的にした助言 |
|---|---|---|
| 北 | ネイビー・黒(暗い色の使いすぎは避ける) | ピンクや水色、アイボリーを足す |
| 南 | レッド・パープル(全体を赤にしない) | 若葉色のグリーンに白かベージュ |
方角ごとの色は、流派・解説者によって異なります。どちらかが誤りというより、見ている目的が違います。
流派ごとの違いも見ておきます。八宅派は『八宅明鏡』などを拠り所に、人の生まれ年から出す命卦と家の向きで吉凶を見ます。玄空飛星派は『沈氏玄空学』で知られ、時代の周期である元運と家の坐向で判断し、色は補助的な調整手段にとどまります。
日本の家相は鬼門を中心にした間取りの見方で、九星気学は星の名に含まれる色の字も手がかりにします。方位ごとの固定の色リストを中核に置くのは、主に日本の開運・インテリア系の通俗的な解説です。
迷ったときの判断基準は2つあります。根拠を書いている配色を選ぶこと、そして根拠が割れているなら好みと暮らしやすさを優先することです。
九星ごとの色は九星気学のラッキーカラー一覧で別に扱っていますので、そちらをご覧ください。



色の助言が違って見えるのは、五行の配当を語っているのか、気分や運気の補いを語っているのかが混ざるためです。どの立場で書かれた配色かを見分けるだけで、迷いはかなり減ります。



サイトごとに違って選べません・・・



その気持ちはよく分かります。ですから、この記事では「古典に近い層」と「目安の層」を分けてお見せします。
八宅派・玄空飛星派・日本の家相・九星気学は、方位の見方も色の扱いも、それぞれ異なります。
方角風水の色を八方位別に一覧で見る


ここでは八方位の合う色・避けたい色を、1枚の表にまとめます。そのうえで、五行のグループごとに判断の基準を見ていきます。
八方位別の合う色・避けたい色の一覧表


結局、八方位でどの色が合い、どの色を避けたいのかを一覧で知りたい、という方も多いはずです。本記事では、方位の五行と同じ色や、それを生む色を「合う色」としました。洩や相剋の関係にあたる色を、「避けたい色」の目安としています。
| 方位 | 五行 | 合う色 | 避けたい色(目安) |
|---|---|---|---|
| 北 | 水 | 黒・紺、白・金・銀 | 緑・青、黄・茶 |
| 北東 | 土 | 黄・茶・ベージュ、赤・橙 | 白・金・銀、緑・青 |
| 東 | 木 | 緑・青、黒・紺 | 赤・橙・紫、白・金・銀 |
| 南東 | 木 | 緑・青、黒・紺 | 赤・橙・紫、白・金・銀 |
| 南 | 火 | 赤・橙・紫、緑・青 | 黄・茶・ベージュ、黒・紺 |
| 南西 | 土 | 黄・茶・ベージュ、赤・橙 | 白・金・銀、緑・青 |
| 西 | 金 | 白・金・銀、黄・茶 | 黒・紺、赤・橙・紫 |
| 北西 | 金 | 白・金・銀、黄・茶 | 黒・紺、赤・橙・紫 |
この表は、流派・解説者によって異なります。「避けたい色」は古典の規定ではなく、洩と相剋から導いた目安です。
表の「避けたい色」は、その色を使ってはいけないという意味ではありません。たとえば暗い色を壁一面に使うと重く感じやすいなど、面積と場所によって印象が変わります。全面を避けたい色にするのではなく、ワンポイントに収める、落ち着いた色を大きな面に置くといった考え方で見るのが現実的です。
なお、色の最終的な選び方は、ご自身の状況や好みを含めてご判断ください。家族の暮らし方や部屋の使い方によって、無理のない配色は変わります。サブの検索で多い「風水 方角 色 NG」への答えも、ここまでの内容に尽きます。



一覧は「この方位ならこの色が出発点」という地図のようなものです。その地図をどこまで使うかは、暮らしのほうで決めてかまいません。
北と南の色|水の気と火の気
北と南の色は、何を基準にするかで答えが変わります。五行の配当どおりなら、北は水で黒・紺系、南は火で赤・橙・紫系です。ただし北は冷えと暗さを理由にピンクなどの暖色を勧める配色があり、南は赤を勧めずに緑や白を勧める記事もあります。
判断基準は2つあります。五行の配当を採るのか、補い目的で選ぶのかが1つめです。2つめは、建築の実の困りごとを先に手当てすることで、北なら結露と寒さ、南なら夏の日差しと庇が該当します。
北の暗い色に注意が必要とされる理由は、五行ではなく体感の寒さにあります。つまり「北は水だから黒が合う」という話と、「北は寒いから暗い色を使いすぎない」という話は、別の根拠から出ているわけです。この2つを分けて読むと、配色の助言がぐっと理解しやすくなります。
南は、五行どおりなら赤や紫ですが、全体を赤にしない方がよいという助言もあります。赤は面積が広いと落ち着かなくなる色ですので、クッションやカーテンのひと色に絞るのが無理のない使い方です。南に置くものの詳細は、風水で南に置くと良いもの10選にまとめています。
| 比べる点 | 北 | 南 |
|---|---|---|
| 五行 | 水(黒・紺系) | 火(赤・橙・紫系) |
| 通俗の助言の例 | ピンクや水色を足す | 緑や白を足す |
| 建築の実で先に見ること | 結露・寒さ | 夏の日差し・庇 |



北と南は、五行の理と暮らしの利が分かれやすい方位です。どちらを採るかは、住まいの困りごとを見てから決めても遅くありません。



北にピンクを勧める記事が多いのはなぜ?



寒く暗い北の部屋を暖かく見せたい、という実用的な理由が背景にあるようです。五行の配当とは別の発想ですね。
東・南東の色|木の気
東と南東は、どちらも木の気の方位です。五行の配当どおりなら緑・青系で、古典の「東は青」は先ほど見たように青から緑までを含みます。ですから、東の色を決めるときは、青だけに寄せず緑も候補に入れて大丈夫です。
東と南東は同じ木ですが、南東をオレンジやピンク系とする解説もあり、ここは割れています。判断の目安は、木の気を強める緑・青を選ぶのか、洩にあたる赤・橙で動きを出すのかのどちらを採るかです。
木の気を強めたい場合は、緑や青の小物を足すのが無難です。動きや華やかさを出したい場合は、洩にあたる赤や橙を、ごく少量のアクセントとして使う手もあります。いずれの場合も、強い色を大きな面積で使うと目が疲れやすいので、面積は控えめにするのがおすすめです。
東の部屋は、朝の光が入りやすい方位です。光の入り方は窓の大きさや隣家との距離で変わりますので、まず朝の明るさを確かめ、そのうえで色を重ねる順番が現実的です。深掘りが必要な方位ごとの色は、今後それぞれ別の記事で詳しく扱っていく予定です。
| 項目 | 東 | 南東 |
|---|---|---|
| 五行 | 木 | 木 |
| 合う色の目安 | 緑・青 | 緑・青 |
| 避けたい色の目安 | 赤・橙・紫、白・金・銀 | 赤・橙・紫、白・金・銀 |
| 迷ったときの基準 | 朝の光と目の疲れにくさ | 解説者で色が割れるので好みを優先 |
東と南東の色は、流派・解説者によって異なります。



木の気の方位は、緑や青を軸にしつつ、アクセントで調整するくらいがちょうどよい塩梅です。
西・北西の色|金の気
西と北西は、金の気の方位です。五行の配当どおりなら白・金・銀系で、避けたい色の目安は、洩の関係にあたる紺・黒(金生水)と、相剋の関係にあたる赤・橙・紫(火剋金)から導かれます。
「西に黄色を置くと金運が上がる」という話は、五行の配当(西は金で白)とは別の系統の、日本の通説的なアレンジです。金運を目的にした通俗的な運用で、古典に根拠を遡れる一般法則とは言えません。ですから、黄色が気に入ったらアクセントで使う、という程度に捉えておくのが適切です。
もう一点、西の部屋は西日の影響を受けます。色を選ぶ前に、窓の外側で日射を遮る対策を済ませたほうが、暮らしやすさへの効果は大きいと考えられます。この話は、後の「色より先に方角ごとの光と熱を整える」の章でくわしく扱います。
北西は、西と同じ金の気でも、家の中での位置づけが少し違います。南東の木や北東の土と同じく、四隅は後天八卦から派生した解釈にあたるため、色の割り当ては解説者で揺れます。通販サイトの風水特集では、北西にゴールドやシルバーを勧めつつ、カーテンはベージュやクリームの淡い色を勧める例も見られます。
北西の部屋の色は、白やベージュなど落ち着いた色を軸にして、金・銀はアクセントに添える程度が扱いやすいはずです。避けたい色の目安である紺・黒や赤・橙・紫も、ワンポイントなら構いません。



西に黄色は、日本の通説としては広く知られた話です。ただし、一般法則として受け止めずに、色の選択肢のひとつとして使うのが穏当でしょう。



西に黄色は金運って聞きました。



通説としては知られていますが、五行の配当では西は金で白です。金運の実感は人によって違いますので、好みの範囲で取り入れてください。
北東・南西の色|土の気
北東と南西は土の気の方位です。五行の配当どおりなら黄・茶・ベージュ系で、避けたい色の目安は、相剋にあたる緑・青(木剋土)と、洩にあたる白・金・銀(土生金)から導かれます。
北東は鬼門、南西は裏鬼門と呼ばれますが、これは日本の家相に由来する考え方です。風水の五行の配当とは別の系統ですので、色の話に鬼門の吉凶を重ねる必要はありません。家相は主に間取りの吉凶を見る考え方で、方位ごとの色を決めるものではありません。
北東・南西の扱いは、日本の家相と風水で異なります。家相は鬼門を重んじ、風水は家相ほど鬼門を恐れない流れがあるとされています。
土の気の方位は、黄・茶・ベージュといった、いわゆるアースカラーが合う色の中心です。壁や床の色が元々ベージュ系なら、すでに土の気に沿っているとも言えます。
そこへ緑や青を大きく足すよりも、アクセントとして小さく使うほうが、バランスが取りやすくなります。南西の部屋そのものの判断は、風水で南西の部屋は本当にNGの記事に詳しくまとめています。



土の気の方位は、色選びとしては最も手堅い部類です。鬼門の不安は色では解けない話ですので、混ぜずに別々に考えてください。
風水の方角と色を住まいに取り入れる手順|建築士の視点


色を選ぶ前に、方角の見方と建築的な条件を確かめておきます。順番を間違えなければ、色の選び方はぐっと楽になります。
自分の家の方角を正確に知る方法


色を選ぶ前に、まず「どの方角基準で見るのか」を決める必要があります。部屋や窓や玄関、枕の向きなど見る対象はいくつもありますが、風水では家の中心から見た方角で判断するのが基本です。窓の向きと部屋の方角は別ものですので、混ぜないようにしてください。
手順は次の3つです。詳しい測り方は風水の方角の見方で解説していますので、ここでは要点だけお伝えします。
- 間取り図から家の中心を決める
- 磁北と真北のずれに気をつけて方位を測る
- 家の中心から見て、部屋や窓や玄関の方位を確かめる
方位を測るときの落とし穴が、磁北と真北のずれです。国土地理院の発表によると、東京の磁気偏角は2020年1月1日時点で西へ約7度40分です。スマホのコンパスは磁北を指すため、そのまま地図や日照の北と読み替えるとずれが出ます。
最新の値は、国土地理院の「地磁気値計算」で確認できます。(出典:国土地理院「2020年の磁気図」)
建築の実の面では、西日の差す窓を「南西」と読み違えるなど、方位の判定ミスが起こりえます。色の選び方が合っていても、方位が違えば意味が変わってしまいます。九星気学で方位を見たい方は、九星気学の方位とはも参考になります。
当サイトの風水ツールでは、自宅の坐向や本命卦を計算し、方角を確認できます。まず方角をはっきりさせたい方は、ぜひお試しください。



方位の基準が曖昧なまま色を選ぶと、せっかくの工夫がずれてしまいます。最初の10分を方位の確認に使うだけで、後の迷いが減ります。



スマホのコンパスで合ってる?



方角の目安にはなりますが、磁北と真北のずれがあります。図面の方位と見比べて確かめるのが確実です。
あなたの家の「吉方位」、ご存じですか?
生年月日と自宅の向きを入れるだけ。本命卦・八宅の吉凶8方位を自動診断し、住まいの風水を100点満点でスコア化します。
風水 自動計算ツールを使ってみる →色より先に方角ごとの光と熱を整える


色の前に、方角ごとの建築的な困りごとを手当てするのが、私のおすすめする順番です。西と東は窓の外側で日射を遮る対策、北は結露対策、南は夏の庇と冬の日当たりが優先になります。色は、その上で気分と五行の目安を重ねる位置づけです。
「3つのものさし」で言えば、占術の理は色を、建築の実は光と熱を見ています。西日の差す部屋の暑さに、カーテンの色だけで対応するのは現実的ではありません。東京大学大学院の前真之准教授は、日経クロステック(2020年9月3日)で、軒や庇は高い高度の直達日射しか防げず、窓の外側で面的に遮る対策が有効で、優先順位は東面・西面が高いと整理しています。
北側は、結露が悩みになりやすい方位です。東京都の平成28年度のアンケートでは、過去3年間に結露が発生した世帯は58.4%で、発生場所は窓のみが83.8%でした。
対策としては、家具と壁の間に5cm以上の隙間をあける、換気をする、極端に冷える部屋は断熱補強や二重窓を検討する、などが示されています。(出典:東京都保健医療局「結露」)
ここで、占術の理と建築の実がぶつかる点があります。暖色は暖かく見えますが、実際に室温が上がるわけではありません。見た目と体感は別の話ですので、両論併記として受け止め、まず建築で手当てをしてから色で整える流れがおすすめです。
| 方角 | 先に見る建築の実 | 手当ての例 |
|---|---|---|
| 西 | 午後の日射 | 窓の外側で遮る(外付けブラインド・すだれなど) |
| 北 | 結露・寒さ | 家具と壁の間をあける・換気・断熱 |
| 南 | 夏の日差しと冬の日当たり | 庇で夏の日射を遮る |
| 東 | 朝の光 | 光が強すぎれば遮光を調整する |
実際の工事や設備の選定は、住まいの状況によって異なります。建築士・施工業者にご相談ください。



色は気分を整える手段ですが、暑さや結露は建築で解決する問題です。この順番を逆にしないことが、ストレスの少ない取り入れ方です。
遮光は窓の外側ほど効果的です。リフォームで外付けの日除けを検討するなら、窓の方位と形に合った製品を、施工業者に確認してください。
カーテン・ラグ・小物で方角の色を取り入れる順番


方角の色を取り入れるときは、面積の大きな壁と床は無難な色のまま、カーテン、ラグ、クッションなどの小物へ向かって足していく順番が扱いやすいです。賃貸や買い替えができない住まいでも、小物なら無理なく整えられます。全部をそろえる必要もありません。
取り入れる順番は、次のとおりです。
- 壁・床は無難な色(ベージュ・白・木目など)のまま変えない
- 窓まわりのカーテンで、その方位の合う色を取り入れる
- ラグやマットなど、面積が中くらいのものを足す
- クッションや小物で、アクセントとしてひとつ足す
アイテムごとの面積感は、次のように考えます。
| アイテム | 面積感 | 取り入れ方の目安 |
|---|---|---|
| 壁紙・床 | 大 | 無難な色のままにする |
| カーテン | 中〜大 | 方位の色を主役にしてもよい |
| ラグ・カーペット | 中 | 方位の色を軸に、柄で調整する |
| クッション・小物 | 小 | アクセントとして使う |
賃貸では壁紙を変えられないことも多く、「変えられないなら、風水は諦めるしかないの?」と迷う方もいるでしょう。そんなときは、カーテンかクッションをひとつ換えるだけでも、気持ちの面で十分な切り替えになります。商品を「買えば効果が出る」ものとして考えず、暮らしの気分を整える道具として選んでください。
小物を選ぶときは、色名だけでなく素材や光の当たり方も見てください。同じ緑でも、日の当たる窓際では明るく、暗い北側の部屋では沈んで見えるものです。
お風呂やトイレのような水まわりの色は、お風呂の色を風水で選ぶ方角別ガイド、風水でトイレマットは必要?でそれぞれ扱っています。



色は買い替えなくても、小物ひとつから足せます。予算や住まいの制約に合わせて、できるところから始めてください。



賃貸だと壁紙は変えられません・・・



その場合は、カーテンやクッションが主役です。大きな面は変えずに、小さな面で方位の色を足す、という考え方で十分です。
避けたい色を使っている・変えられないときの考え方


「避けたい色」を使っていた、しかも賃貸で変えられない・・・。そんな不安を感じた方に、まず伝えたいのは、避けたい色は古典の規定ではなく目安にすぎない、ということです。五行の関係から導いた読み方ですので、気にしすぎる必要はありません。
考え方の落としどころは、面積・場所・優先順位です。大きな面は落ち着いた色にして、避けたい色は小さな範囲に収めます。変更するときは、一度にすべてを変えず、ひとつずつ進めていきます。
「何もしないで放っておいて大丈夫?」と思う方もいるはずです。違和感なく過ごせているなら、それが大切な物差しになります。縛られすぎず、暮らしやすさを優先してかまいません。
変えられないことを理由に、暮らしそのものを我慢する必要はありません。色を変えられない代わりに、換気や整理整頓といった、毎日すぐできることを続ければ、部屋の居心地は十分に整います。
風水を、医療や設備の修理、投資の代わりにしてはいけません。たとえば水まわりの不具合を置物で解決しようとするより、建築士・施工業者にご相談ください。最終的には、ご自身の状況や価値観に合わせてご判断を。
- 避けたい色は、禁止ではなく目安と受け止める
- 大きな面は落ち着いた色にして、小さな面で補う
- 変えるときは、ひとつずつ進める
- 不安が残るときは、方位や家相の個別相談を考える



避けたい色を使っているのに、変えられないんです。気になって眠れない日もあって・・・。



そのお気持ちは分かります。ただ、避けたい色は目安にすぎません。大きな面は落ち着いた色のまま、小物でひとつ足すだけでも気持ちは変わります。
引っ越しの方位、今の家の家相。
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方角風水の色に関するよくある質問とまとめ


最後に、読者の方がつまずきやすい疑問にお答えし、全体を振り返ります。
よくある質問
南の部屋に赤を使ってもよい?
南は火の気で、五行の配当どおりなら赤・橙・紫が合う色です。使ってかまいませんが、全体を赤にすると落ち着かなくなりやすいため、クッションやカーテンなど一部に絞るのが無難です。南は夏の日差しも強い方位ですので、色の前に庇や遮光の対策も確かめてください。
好きな色とラッキーカラーが違うときは?
好きな色を優先して構いません。方位の色は目安で、サイトや解説者によっても割れます。好きな色を軸にして、方位の色を小物でひとつ足す程度で十分で、違和感なく過ごせることが何より大切だと、私は考えています。
すべての方角・部屋の色をそろえる必要は?
そろえる必要はありません。よく過ごす部屋や気になる方位ひとつから始め、壁や床は無難な色のまま、カーテンやクッションなど小物から足していけば、予算や賃貸の制約にも合わせられます。
西に黄色で金運は本当?
「西に黄色で金運」は、日本の通説的なアレンジとして知られる話で、五行の配当では西は金で白にあたります。金運が上がると保証できる性質のものではありません。黄色が好きならアクセントに使う、という程度にとどめてください。
風水の方角と色のまとめ
風水の方角と色は、方角から五行、五行から色へと手がかりを辿るのが基本の考え方です。古典に原型があるのは東西南北の五色までで、四隅の色や避けたい色は、五行から導いた目安にあたります。サイトごとに色が割れるのは、この層の違いが混ざって並んでいるためです。



サイトごとに色が違って見えるのは、五行の配当と補い目的の配色が混ざっているためです。色を選ぶ前に光と熱を整え、小物から足していけば、無理なく自分の住まいに合わせられます。
- 風水の方角と色は、方角ごとの五行を手がかりに選ぶのが基本の考え方だと押さえました
- 方角に五行を当てはめる土台は、後天八卦による八方位への配当だと確認しておきました
- 古典に原型がある五色の配当は、東西南北の四方位までだと線引きして理解しておきました
- 北東・南東・南西・北西の四隅の色は、五行からの派生の解釈にあたると整理しておきました
- 古典の東の青は現代の青色だけでなく緑まで含むと読むと、実態に合うと分かっておきました
- 避けたい色に古典の規定はなく、相剋と洩から導く目安にすぎないと理解しておくことにします
- サイトごとに色が違うのは、五行の配当と補い目的の配色が混ざっているためと分かりました
- 一覧表の色は流派や解説者で異なるため、根拠が書かれた配色を選ぶように心がけておきます
- 色を選ぶ前に、家の中心から見た方角を測って確かめることから始めるようにしておきます
- 磁北と真北にはずれがあり、東京では西へ約7度40分とされるため方角の読み違いに気をつけます
- 西日が差す窓は、色の工夫より窓の外側で日射を遮る対策を先に考えるようにしておきます
- 北側の部屋は、色を選ぶ前に家具の置き方と換気で結露を抑えることを優先しておきます
- 壁や床は無難な色のままにして、カーテンやラグなど小物から方角の色を足していきます
- 避けたい色を使っていても、面積や場所と優先順位を考えれば気にしすぎずに済むと分かりました
- 最終的にはご自身の状況に合わせて判断し、必要なら建築士や専門家にも相談しておきます
ここまでの内容を一言でまとめるなら、方角の色は「根拠の段階を知ったうえで、暮らしやすさを優先して選ぶもの」です。古典、五行からの派生、通俗の助言という3つの層を見分けられると、サイトによる違いにも慌てず向き合えます。
方角の色は、ご自身の状況や好みと合わせてご判断を。工事や設備の見直しが絡む場合は、建築士・施工業者にご相談ください。風水の基本から整理し直したい方は、風水とはの記事から読み返すと、全体がつながって見えてきます。
最後に、この記事が目指したのは、色の正解を決めることではなく、迷ったときに自分で判断できる材料を渡すことでした。
あわせて読みたい記事を、方角や色の関心に合わせてご紹介します。方角の測り方に不安がある方は方位の見方から、九星ごとの色が気になる方はラッキーカラーの記事から、水まわりの色が気になる方はお風呂の記事から読むのがおすすめです。気になるテーマから、ひとつずつ読み進めてみてください。






