こんにちは、住まいの気学の匠庵です。
四柱推命の通変星(つうへんせい)は、日主(にっしゅ)から見た十干の関係で10種類に分かれます。そして命式のどこにあるかで、性質の出方が変わります。この2点が、通変星を読むときの出発点です。
「10種類の名前は覚えたのに、自分の命式が読めない」。こう感じる人は、少なくないようです。名前と意味を並べた一覧だけでは、なぜ10種類なのか、どこを見ればよいのかが見えてこないからです。
この記事では、仕組み、10種類の意味、調べ方、読み方を一本の道でつなぎます。四柱推命そのものの基本は、四柱推命とはにまとめています。
私は一級建築士です。図面を読むときは、基準線を決めてから、各部材の位置を測ります。通変星も、基準を決めてからほかを見る点で、少し似ています。
- 通変星が10種類に分かれる仕組み
- 10種類の意味と5つのグループ
- 無料ツールで自分の通変星を調べる手順
- 柱の位置・蔵干・星の数の読み方
四柱推命の通変星とは?日主から見た十干の関係

この章では、通変星が何を基準にした名前なのか、なぜ10種類に分かれるのか、吉凶とどう関係するのかを順に見ます。最初に基準となる日主を押さえると、あとの話がすっとつながります。
通変星は日主を基準にした関係の名前

通変星とは、日主を基準にして、ほかの十干との関係につけた名前です。十干(じっかん)とは、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の文字のことです。日主は、生まれた日の天干にあたり、日干(にっかん)とも呼びます。
命式(生まれた年・月・日・時から出す表)では、日柱の上の段に書かれた文字が日主です。たとえば日柱の上の段が「甲」なら、日主は甲になります。
まず命式の中で、この文字を探してください。ここが基準線になります。
通変星の「星」は、夜空の星ではありません。日主と別の干との関係を示す呼び名です。
実体のある天体がないため、「虚星(きょせい)」と説明されることが多いようです。「変通星」と書かれることもあり、「十神」という呼び方もあります。
ユイ星と言うのに、天体ではないんですね。



はい。星というより、日主から見た関係につけた札だと考えると分かりやすいです。
さて、日主が決まると、年・月・時の天干は、日主から見てどんな関係かで通変星が決まります。基準が先にあり、ほかが後から決まるわけです。
建築にたとえると、通り芯(柱や壁の中心を結ぶ基準線)に近い感覚です。通り芯を決めてから、各部材の位置を基準線からの寸法で測ります。
日主を決めてから、ほかの干を関係で測るのも、同じ流れです。ただし、これは理解を助ける例えで、占術の根拠ではありません。
5つの関係と陰陽で10種類に分かれる


通変星が10種類になるのは、「5つの関係」と「陰陽の同じ・違い」を掛け合わせるからです。5×2で10になる、単純な仕組みです。
日主から見た関係は、五行(木・火・土・金・水)で数えると5つあります。日主と同じ五行、日主が生む五行、日主が剋(こく=おさえる)す五行、日主を剋す五行、日主を生む五行です。それぞれについて、日主と陰陽が同じか違うかで、星が2つに分かれます。
陰陽が同じ側は、比肩・食神・偏財・偏官・偏印です。違う側は、劫財・傷官・正財・正官・印綬です。この覚え方を持っておけば、丸暗記はいりません。
日主が甲(陽の木)のとき、10の干は次のように当てはまります。
| 他の干 | 五行・陰陽 | 甲との関係 | 通変星 |
|---|---|---|---|
| 甲 | 陽の木 | 同じ五行・同じ陰陽 | 比肩 |
| 乙 | 陰の木 | 同じ五行・違う陰陽 | 劫財 |
| 丙 | 陽の火 | 甲が生む・同じ陰陽 | 食神 |
| 丁 | 陰の火 | 甲が生む・違う陰陽 | 傷官 |
| 戊 | 陽の土 | 甲が剋す・同じ陰陽 | 偏財 |
| 己 | 陰の土 | 甲が剋す・違う陰陽 | 正財 |
| 庚 | 陽の金 | 甲を剋す・同じ陰陽 | 偏官 |
| 辛 | 陰の金 | 甲を剋す・違う陰陽 | 正官 |
| 壬 | 陽の水 | 甲を生む・同じ陰陽 | 偏印 |
| 癸 | 陰の水 | 甲を生む・違う陰陽 | 印綬 |
日主が乙(陰の木)になると、同じ陰陽と違う陰陽が入れ替わります。乙から見ると、甲は劫財、乙は比肩、丙は傷官、丁は食神、戊は正財、己は偏財、庚は正官、辛は偏官、壬は印綬、癸は偏印です。同じ甲でも、日主が甲なら比肩、乙なら劫財になるというわけです。
この対応は、後世にまとめられた代表的な古典『淵海子平(えんかいしへい)』が、甲と乙の例で並べている内容と一致します。原文は、Wikisourceの『淵海子平』(中国語)で読めます。
良し悪しの札ではなく役割の名前
通変星に、良い星と悪い星の区別はありません。10種類はすべて、日主から見た関係につけた「役割の名前」です。
「傷官は凶星」「官星が無いと苦労する」といった言葉を見て、不安になる人は多いと思います。が、星の名前だけで運勢が決まる、とは考えません。星は、その人に出やすい傾向を知る手がかりです。



傷官が強いと言われて、ちょっと不安になりました・・・



傷官は、感性や表現の出し方に関わる星です。強みにも注意点にもなりますから、名前だけで怖がらなくて大丈夫です。
「どの星がいちばん金運に強いのか」と、順位で答えがほしくなる気持ちも分かります。が、通変星は上下で並べるものではありません。財に関わる星は偏財と正財の2つで、違いは強さではなく、役割の向きです。
同じ星でも、命式の中での置かれ方で出方が変わります。順位や吉凶ではなく、役割の違いとして受け止めるのが、読み方の基本です。
星の数え方や呼び名は流派で違います。この記事は、10種類と数える一般的な数え方で進めます。一方で、劫財と敗財を日干で分けて11種類とする見方や、天干星と呼ぶ解説もあるのです。
最終的にはご自身の状況・命式と合わせてご判断を。星の名前だけで、人生の選択を決めないでください。
通変星は、自分の傾向を知るための参考です。医療・法律・お金の判断を、占いで置き換えることはしないでください。
四柱推命の通変星10種類の意味を一覧で


この章では、10種類を5つのグループに分けて、2つずつ意味を見ていきます。最初に早見表を置くので、気になる星から読んでも大丈夫です。
通変星10種類の5グループ早見表
| グループ | 含まれる星 | 日主から見た五行 | ひとことで |
|---|---|---|---|
| 比劫(ひごう) | 比肩・劫財 | 日主と同じ | 自分の力と仲間 |
| 食傷(しょくしょう) | 食神・傷官 | 日主が生む | 表現と才能 |
| 財星(ざいせい) | 偏財・正財 | 日主が剋す | 財と人の関わり |
| 官星(かんせい) | 偏官・正官 | 日主を剋す | 責任と規律 |
| 印星(いんせい) | 偏印・印綬 | 日主を生む | 知恵と学び |
5つのグループの名前と括り方は、現代の解説でよく使われる整理です。古典の『淵海子平』「論日為主」は、官・財・生気・窃気・同類の五つに分けて説いています。
現代の10種・5グループとは一致しないため、ここでは「現代の整理」として読んでください。各星のキーワードは、一般的に言われる傾向です。
比肩と劫財|自分の力を表す星
比肩と劫財は、日主と同じ五行の星です。日主を映す鏡のような存在で、自分の力や仲間との関わりを表すとされます。
比肩は、五行も陰陽も日主と同じ星です。甲が日主なら、ほかの甲が比肩にあたります。一般的には、自立心やマイペースさ、対等な仲間を表すとされます。
劫財は、五行は同じで陰陽が違う星です。甲が日主なら、乙が劫財です。競争心や行動力、人との距離の近さを表す傾向があるとされます。
日主が乙なら、乙が比肩で、甲が劫財になります。同じ干でも、日主によって比肩か劫財かが変わる点に注意してください。
| 星 | 陰陽 | 別名 | キーワード(一般的な傾向) |
|---|---|---|---|
| 比肩 | 日主と同じ | ― | 自立・マイペース・対等な仲間 |
| 劫財 | 日主と違う | 敗財 | 競争心・行動力・近い距離感 |
劫財の別名の敗財は、『淵海子平』に出てくる呼び名です。劫財と敗財を分けて、11種類と数える見方もあります。
名前に「劫」の字が入るため、怖い星と思われがちです。が、これも役割の名前です。人とぶつかりやすい面と、頼れる仲間を引き寄せる面を、あわせ持つとされます。
比肩や劫財が目立つ命式では、自分のやり方や考えに自信を持ちやすい傾向があるとされます。その分、意見が合わない人と距離ができることもあるでしょう。仲間と力を合わせる場面では、大きな強みにもなります。
こうした傾向は、ほかの星との組み合わせで、強まったり和らいだりします。比肩と劫財の違いや活かし方を詳しく知りたい方は、四柱推命「劫財」とはをご覧ください。
食神と傷官|表現と才能を表す星
食神と傷官は、日主が生む五行の星です。自分の中にあるものを外へ出す力、つまり表現や才能に関わる星とされます。
食神は、日主と陰陽が同じ星です。甲が日主なら、丙が食神にあたります。のびのびと楽しむ力や、暮らしの豊かさに通じる星と言われます。
傷官は、日主と陰陽が違う星です。甲が日主なら、丁が傷官です。鋭い感性や、独創性、物事を批評する目を表す傾向があるとされます。
| 星 | 陰陽 | 別名 | キーワード(一般的な傾向) |
|---|---|---|---|
| 食神 | 日主と同じ | 天厨・寿星 | 楽しむ力・おおらかさ・豊かさ |
| 傷官 | 日主と違う | 退財・耗気 | 感性・独創性・批評の目 |
食神と傷官の別名は、どちらも古典の『淵海子平』に並ぶ呼び名です。名前だけ見ると、片方は縁起がよく、片方は不穏に聞こえます。が、別名の響きで性質を決める必要はありません。



傷官って、気が強い人のことですか?



そう決めつけなくて大丈夫です。感性が鋭く、言葉や作品に出やすい傾向がある、くらいに受け止めてください。
二つの星は、どちらも日主が生み出すものを表します。食神は穏やかに、傷官は切れ味よく、表に出やすい傾向がある、という違いです。
食神が目立つ命式の人は、のんびり楽しむ場面で力が出やすいとされます。傷官が目立つ人は、言葉や作品など、形に残る表現で力が出やすいとされます。どちらが上ということはありません。
星の性質から向いている仕事を考える方法は、四柱推命の適職の調べ方で説明しています。ここでは、仕事の話には踏み込みません。
偏財と正財|財と人の関わりの星
偏財と正財は、日主が剋す五行の星です。お金だけでなく、日主が働きかけて得るもの、人との関わりも表すとされます。
偏財は、日主と陰陽が同じ星です。甲が日主なら、戊が偏財です。一般的には、流れのあるお金や、広い人づきあいを表すと言われます。
正財は、日主と陰陽が違う星です。甲が日主なら、己が正財です。堅実さや、こつこつ積み上げる姿勢を表す傾向があるとされます。
| 星 | 陰陽 | キーワード(一般的な傾向) |
|---|---|---|
| 偏財 | 日主と同じ | 広い人づきあい・流れのあるお金 |
| 正財 | 日主と違う | 堅実さ・積み上げ・誠実さ |
偏財と正財の違いは、お金の多い少ないではありません。流れに乗って広げる向きか、手元で確実に積む向きか、という役割の違いです。どちらが金運に強いかを競う星ではない、と私は考えています。
ここから先は、古典に確認できる話です。『滴天髄』は、財を父や妻にあてて見る考え方を述べています。
『三命通会』巻七「論六親」にも、通変星で家族を読む例が出てきます。家族との対応は、古典で言える範囲として、頭の隅に置いておくとよいでしょう。
一方で、財の星から現代の家族関係を細かく読むのは、書き手や流派による差が大きい部分です。断定せず、傾向として受け止めてください。正財の性格や恋愛、適職は、四柱推命「正財」とはで詳しく書いています。
偏官と正官|責任と規律を表す星
偏官と正官は、日主を剋す五行の星です。外から日主に働きかける力、つまり責任や規律、ルールに関わる星とされます。
偏官は、日主と陰陽が同じ星です。甲が日主なら、庚が偏官にあたります。決断力や、プレッシャーの中で動く力を表すとされる星です。
偏官の呼び名は、古典では少し事情が違います。『三命通会』巻五「論偏官」には、制する星があれば偏官、制する星がなければ七殺と呼び分ける説明があります。
つまり、偏官と七殺を、まったく同じものとは言い切れません。現代の日本の解説では、並べて書くのが一般的です。
正官は、日主と陰陽が違う星です。甲が日主なら、辛が正官にあたります。一般的には、真面目さや責任感、ルールを守る姿勢を表すとされます。
| 星 | 陰陽 | 別名 | キーワード(一般的な傾向) |
|---|---|---|---|
| 偏官 | 日主と同じ | 七殺とも | 決断力・プレッシャーに動く力 |
| 正官 | 日主と違う | ― | 責任感・規律・真面目さ |
官星は、日主をおさえる五行なので、窮屈そうな印象を持たれがちです。が、集団の中で役割を果たす力や、約束を守る力としても読めます。
官星が目立つ命式では、組織やルールの中で力が出やすいとされます。反対に、自由な環境を好む人は、窮屈さを感じる場面もあるでしょう。
官星が命式に無い場合や、逆に多い場合の受け止め方は、のちの章の「星の多い少ないと組み合わせの読み方」で説明します。名前の印象だけで、強い・弱いと決めないでください。
偏印と印綬|知恵と学びを表す星
偏印と印綬は、日主を生む五行の星です。日主を育て、支える力、つまり知恵や学び、守られる感覚に関わる星とされます。
偏印は、日主と陰陽が同じ星です。甲が日主なら、壬が偏印にあたります。ひらめきや独自の発想、一人で深く考える力を表す傾向があるとされます。
印綬は、日主と陰陽が違う星です。甲が日主なら、癸が印綬です。素直に学ぶ姿勢や、知識を身につける力、周りから守られる感覚を表すと言われます。
| 星 | 陰陽 | 別名 | キーワード(一般的な傾向) |
|---|---|---|---|
| 偏印 | 日主と同じ | 梟神・倒食 | ひらめき・独自の発想 |
| 印綬 | 日主と違う | 正印 | 素直な学び・知識・守られる感覚 |
偏印の別名には、古典の『淵海子平』に出る梟神や倒食があります。名前の響きが強いため、不安になる人もいるでしょう。が、これも傾向を表す呼び名です。
偏印と印綬は、どちらも学びに関わる星です。違いは、型にはまらず自分で掘り下げる力が出るか、教わったことを素直に吸収する力が出るか、という向きの差とされます。
なお、算命学にも、「十大主星」という似た考え方があるのです。名前や意味の分け方は、四柱推命の通変星とは違います。比べて読みたい場合は、後の章に案内を置きました。
四柱推命の通変星の調べ方と命式での読み方


この章では、自分の通変星を調べる手順から、命式のどこをどの順で見るかまでをお伝えします。天干と蔵干の違い、柱の位置、星の数も取り上げます。
無料ツールで自分の通変星を調べる手順


自分の通変星を調べるなら、命式を自動で出してくれる無料ツールがいちばん手軽です。当サイトの四柱推命 自動計算ツールは、生年月日を入れると命式表を表示します。表は年柱・月柱・日柱・時柱の4列で、行には「通変星」「十二運」「蔵干」などが並びます。
手順は次のとおりです。
- ツールのページを開き、生年月日を入力する
- 生まれた時刻が分かれば、あわせて入力する
- 命式表の「通変星」の行を見て、年・月・時の天干の星を書き出す
- 「蔵干」の行にあるかっこ書きの通変星も書き出す
書き出すときは、「年柱の天干=〇〇」のように、柱の名前と星を並べたメモを作ると、あとで読むときに便利です。
画面の見え方には、気をつけたい点が3つあります。1つ目は、日柱の天干が通変星ではなく「日干」と表示されることです。日主は基準そのものなので、星はつきません。
2つ目は、年・月・時の天干と、四柱の蔵干に通変星が出ることです。蔵干の行では、干の名前に続けて、かっこ書きで星が並びます。
3つ目は、出生時刻が不明なら時柱が「—」になり、星が出ないことです。時刻が分からないときの扱いは、生まれた時間が不明でも四柱推命はできるかで説明しています。
なお、このツールの蔵干は、月律分野(生まれた日数で配分を変える方式)に未対応です。命式の出し方の細かい流れは、四柱推命の出し方と命式の見方が詳しいです。
無料の占いの精度が気になる方は、無料の四柱推命占いの精度も読んでみてください。入力のコツを知っておくと、結果を安心して読めます。
あなたの「命式」を、いますぐ無料で。
生年月日を入れるだけで、四柱推命の命式・運勢の流れ(大運・流年)・相性を自動計算。命式から組み立てた鑑定文を読み、PDFで保存することもできます。
四柱推命ツールを無料で使う →天干の星と蔵干の星はどう見分ける
命式表の星には、天干に出るものと、蔵干に出るものがあります。蔵干(ぞうかん)とは、地支(子・丑・寅などの12文字)の中にかくれている干のことです。
見分けるのは、むずかしくありません。命式の上の段が天干で、その下の段が地支です。
蔵干は、地支の中身として別の行に書かれ、本気・中気・余気の順に並びます。日柱の天干は日主なので、星になりません。
| 項目 | 天干の星 | 蔵干の星 |
|---|---|---|
| どこに出る | 上の段の干 | 地支の中の干 |
| 見分け方 | 日柱の天干は日干 | かっこ書きで星が付く |
| 流派の注意 | 柱の読みに流派差あり | 表や分け方が流派で違う |
天干の星は、表の上に並ぶので目につきやすい星です。蔵干の星は、下の行にかっこ書きで出るため、見落とされがちです。星を書き出すときは、両方を拾ってください。
蔵干の表は、古典の間でも違いがあります。『淵海子平』の「地支藏遁歌」は、十二支ごとに蔵干を並べた歌です。当サイトのツールの表は、この歌と同じ構成です。
同じ『淵海子平』には、節入りからの日数で割り当てを変える月律分野式の歌も載っています。『三命通会』巻二「論人元司事」の表は、また一部が違います。このため、サイトや本で蔵干が違って見えることがあるわけです。
検索すると、月支の蔵干の星を最重要とする説明も目にします。これは一般的な見方のひとつです。流派によって重心は割れるので、天干の星と合わせて、全体で読んでください。
蔵干の星を「中心の星」や「人生のテーマ」と呼ぶ解説もあります。が、これも流派による見方の差があると考えておくと安心です。
同じ星でも柱の位置で出方が変わる理由


同じ星でも、年柱・月柱・日柱・時柱のどこにあるかで、出方が変わると言われます。この理由は、古典で言える範囲と、現代の一般論に分けて考えると整理できます。
まず古典です。『淵海子平』の「論日為主」は、日を主、年を本、月を提綱(全体の綱)、時を輔佐とします。
「論月令」には、年を祖先、時を子孫の力として見る配当が出てきます。年は祖先寄り、時は子孫寄りという見方です。
月を重く見る点も、古典で確認できます。『三命通会』巻二「論年月日時」は、年・月・日のどこを重く取るかで、論者の意見が割れる例を載せています。通変星と六親(家族)を結ぶ見方は、『滴天髄』などにも見られるものです。
次に、現代の一般論です。年柱は祖先や幼少期、月柱は親や仕事の土台、日柱は自分自身と配偶者、時柱は子どもや晩年、内面を表すとされます。細部は流派で違うため、あくまで目安にしてください。
| 柱 | 現代の一般的な意味(流派差あり) | 古典で言えること |
|---|---|---|
| 年柱 | 祖先・幼少期・社会環境 | 年を本とする。年は祖先寄り |
| 月柱 | 親・仕事の土台 | 月令を重く見る。論者で意見が割れる |
| 日柱 | 自分自身と配偶者 | 日を主とする |
| 時柱 | 子ども・晩年・内面 | 時は子孫寄り。輔佐とする |
ちょっと表が堅くなりましたが、「年柱の偏財はこう、時柱の偏財はこう」と細かく決める読み方は、書き手による差が大きい部分です。この記事では、大きな方向だけをお示しします。私はこのように認識していますが、これが唯一の正解とは限りません。
建築で言えば、同じ角材でも、梁になるか柱になるかで役目が変わります。位置で役割が変わる感覚をつかむための例えで、占術の根拠ではありません。通変星と十二運の組み合わせは、四柱推命の十二運12種の意味で別に見ていきます。
星の多い少ないと組み合わせの読み方
同じ星が多い、まったく無い、隣り合って並ぶ。命式を見ていると、こうした場面に出会います。どう受け止めればよいかを、3つに分けてお話しします。



食神が2つ並んでいるんですが、これは強いということですか?



食神の性質が重なって出やすい、と読むのが一般的です。ただし、並び方だけで決めず、ほかの星も合わせて見ましょう。
同じ星が3つ以上あると強く出る、という見方があります。これは一般的な見方のひとつで、流派や本によって扱いが違います。3つ並んだだけで、「多すぎるから悪い」と決めつけないでください。
反対に、官星や食傷などが命式に無い場合です。無い星は欠けている、という意味ではありません。通変星は役割の名前なので、無い役割は、ほかの星や暮らしの工夫で補えると考えます。
星がいくつも出ているときは、どれを優先するか迷うでしょう。目安として、日主を中心に置き、次に月の星を見る見方があります。
『三命通会』巻二には、月を軽んじられないという反論が載っています。ただし重心の置き方は流派で割れるため、ひとつの順番に決めきらないのがコツです。
星の組み合わせは数えきれないほどあり、表にして全部を覚えるのは現実的ではありません。基本の役割を押さえて、自分の命式に当てはめていく方が、読みやすくなります。命式全体のバランスや、いまの悩みと合わせた読みを知りたいときは、命術に詳しい占い師に相談する方法もあります。
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四柱推命の通変星を深める視点とよくある質問


最後の章では、通変星を整理するための視点と、本の選び方をお伝えします。そのあとに、読者の方からよく出る疑問にお答えして、全体を振り返ります。
3つのものさしで通変星を整理する
当サイトでは、物事を「占術の理」「建築の実」「暮らしの利」の3つのものさしで整理しています。通変星にも、この3つを当てはめてみましょう。
| ものさし | 通変星での見方 |
|---|---|
| 占術の理(ことわり) | 10種類の導出は5×2の単純な論理で、古典にも裏づけがある。名称・柱の読み・蔵干は流派差がある |
| 建築の実(じつ) | 基準線から部材の位置を測る感覚や、部材リストの分類に近い(理解の助けにする例え) |
| 暮らしの利(り) | 役割の名前として、自分の傾向を知る手がかりにする |
占術の理では、導出ははっきりしています。日主を基準に、5つの関係と陰陽の同じ・違いで10種類に分けるだけです。『淵海子平』の甲・乙の例でも確認できます。
一方で、呼び名、柱の読み方、蔵干の表は、流派で違います。ここは断定せず、併記して読むのが大切です。
建築の実では、通り芯から各部材の位置を測る感覚が近いと、私は感じています。部材リストを役割ごとに分類する作業にも似ています。
ただし、これは理解を助ける例えです。「建築的に証明できる」という話ではありません。住まいの工事や間取りの変更を考える場面では、建築士・施工業者にご相談を。
暮らしの利では、通変星を「自分の傾向を知る手がかり」として使います。得意な伝え方、苦手な場面、頼れる人の種類を考える助けになります。医療・法律・投資の判断を、星で置き換えないようにしてください。
ほかの占術で見ると、別の角度から自分を確かめられます。算命学には、似た考え方の算命学の十大主星とはがあります。人との相性を九星気学で見たいときは、九星気学の相性が参考になるでしょう。
通変星を本で深めるときの選び方


通変星をもっと深く学びたいとき、本は頼りになります。ただ、四柱推命の本は数が多く、どれを選ぶか迷いがちです。ここでは書名を挙げず、選ぶときの基準をお伝えします。
- 命式の出し方の章があり、自分で表を作れる
- 喜忌(命式にとって助けになる五行と、負担になる五行)の取り方の説明が丁寧
- 通変星だけでなく、六親や柱の位置も扱っている
- どの流派の説に立っているかが書かれている
- 入門向けか専門向けか、いまの自分の段階に合っている
2つ目の喜忌は、書籍のレビューで、説明があっさりしていて初心者には難しいという声が出ることがあります。命式を出せても、そこからどう読むかで止まる人は多いようです。喜忌の説明が丁寧かは、立ち読みでも確かめられます。
本屋で選ぶときは、目次を見るのが近道です。書名の印象より、章立てのほうが本の中身をよく教えてくれます。命式の作り方、通変星、六親、運の流れといった章が並んでいれば、全体を扱う本と分かります。
3つ目の六親と柱の位置は、この記事でも触れた内容です。通変星を単独の暗記ではなく、命式全体の中で読めるようになります。
4つ目の流派は、意外に見落とされます。蔵干の表や、柱の読み方は流派で違うからです。複数の本を並べて読むときは、流派の違いが原因でないか、まず疑ってみてください。
本だけで進めるのが難しいと感じたら、講座で学ぶ方法もあります。独学で行き詰まったとき、質問できる場があると、理解がぐっと進むからです。まずは入門書から始めて、必要に応じて学びの場を広げるのが、無理のない順番でしょう。
四柱推命・九星気学・風水を、
自宅で基礎から学んでみませんか。
ツールで命式や吉方位は出せても、そこから何を読み取るかは別の技術です。通信講座なら、基礎から鑑定の考え方まで順番に学べます。修了すると民間資格も取得できます。
上の5つの占術は両校で学べます
どちらも在宅で学べる通信講座で、最短2ヶ月で修了できます
上位のコース(SARAはプラチナ、諒設計はスペシャル)は、卒業時の試験が免除されます
受講料や期間はほぼ同じです。案内を読んで、合うほうを選べます
SARAスクールジャパン
四柱推命/九星気学/算命学/風水師/宿曜占星術/姓名判断/パワーストーン
風水の資格は「風水師」です。
諒設計アーキテクトラーニング
四柱推命/九星気学/算命学/風水セラピスト/宿曜占星術/姓名判断/パワーストーン
風水の資格は「風水セラピスト」「風水鑑定士」です。ボタンの先は風水の講座ページで、ほかの占術はサイト内の一覧から選べます。
公式サイト:![]()
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※取得できる資格は、各協会が認定する民間資格です。
※受講料・学習期間・試験の有無は講座とコースによって異なります。詳細は公式サイトでご確認ください。
通変星のよくある質問
読者の方からよく出る、5つの疑問にお答えします。
Q. 四柱推命の通変星と変通星は同じものですか?
多くの解説では、同じ星を指します。日本では「通変星」が広く使われ、語順を逆にして「変通星」と書く解説もあります。語源については私は把握していませんので、書き方の違いとして受け止めて読み進めてください。
Q. 日柱の天干に通変星が出ないのはなぜですか?
日柱の天干は日主、つまり星を決めるときの基準そのものなので、通変星ではなく「日干」と表示されます。表示が違うだけで、日主が命式の中心であることは変わりません。日柱の地支にかくれた蔵干には、通変星が付きます。
Q. サイトや本によって通変星の結果が違うのはなぜですか?
主な理由は3つあります。蔵干の表や分け方が流派で違うこと、柱の読み方に重心の差があること、通変星を10種と数えるか11種と数えるかの違いです。当サイトのツールは、蔵干の月律分野に未対応で、比べるときはこの3点が手がかりになります。
Q. 天干の通変星と蔵干の通変星はどちらを見ればよいですか?
どちらにも星が出ます。読み方は流派で割れますが、一般的には月支の蔵干の星を重く見る見方があります。初めての方は、まず天干の星で全体の傾向をつかみ、次に蔵干の星で内側の傾向を足す順が読みやすいでしょう。
Q. 通変星が多い人や、まったくない星がある人はどう受け止めればよいですか?
数だけで決めつけないことです。通変星は役割の名前なので、無い星があっても欠けているとは考えず、命式全体のバランスと月の星、日主との関係を合わせて読みます。迷うときは、経験のある占い師に相談する方法もあります。
四柱推命の通変星のまとめ
ここまで、通変星の仕組みから、調べ方、読み方まで見てきました。基準は日主、分類は5つの関係と陰陽、読み方は位置と数と流派の違いを合わせて、というのが大きな流れです。
- 通変星は日主から見た十干の関係につけた名前で、天体の星ではないと人にやさしく説明できる
- 日主は日柱の天干であり、命式の中で基準になる文字だと、自分の命式でもすぐ見つけられる
- 五つの関係と陰陽の同じ違いを掛け合わせると、十種に分かれる仕組みを順を追って言える
- 日主が甲なら乙は劫財、丙は食神と、十干を順に通変星へ当てはめて自分で確かめられる
- 日主が乙だと陰陽の組み合わせが入れ替わる点を、甲の表と見比べて落ち着いて確かめられる
- 十種を比劫・食傷・財星・官星・印星の五つのグループに分けて、全体像をつかめている
- 通変星は吉凶を決める札ではなく、役割を表す名前だと受け止めて、落ち着いて命式を読める
- 自分の生年月日を無料ツールに入れて、年月時の天干に出る星を書き出して、表に整理できる
- 日柱の天干に星が付かない理由を、初めての人にも分かる言葉で、やさしく説明できる人になれる
- 天干に出る星と蔵干に出る星の見え方の違いを、命式表の上で、落ち着いて見分けられるようになる
- 柱の位置で星の出方が変わる理由と、読み方に流派の違いがあることをふまえて、命式を読める
- 同じ星が並んだり無かったりしても、その数だけで決めつけずに、ていねいに読み進められる
- 通変星の別名や呼び名には揺れがあることを知って、他のサイトや本の説明と見比べられる
- 本を選ぶときは、出し方の章と喜忌の説明が丁寧かを確かめてから、納得して決められる
- 最終的にはご自身の状況と命式に合わせて判断すると決めて、結果を暮らしに役立てられる
通変星は、日主から見た十干の関係につけた役割の名前で、全部で10種類あります。位置や数、流派によって読み方が変わるので、星の名前だけで決めつけないでください。四柱推命の全体像は、四柱推命とはにまとめています。
ちょっと話が長くなりましたが、次に読むとよい記事は、こちらです。命式の出し方や適職、十二運を知ると、通変星の読みがさらに立体的になります。比肩と劫財の違いを深めたい方にも向いています。








