こんにちは、住まいの気学の匠庵です。家相診断は、家相盤を使って家の中心から鬼門や張り欠けなどを確認し、間取りの傾向を読む方法です。
ただし、診断の基準は流派や解説によって割れています。ですから、結果は「当たり外れ」ではなく、傾向として読むのが基本です。
「凶と出たらどうしよう」と不安になり、この記事に来た方も多いはずです。ネットには怖い形ばかり並べた情報も多いのですが、ここでは見る順番と受け止め方をお渡しすることにしました。
私は一級建築士として、図面を読むところから家相を確かめています。そのため、占術の理(ことわり)・建築の実(じつ)・暮らしの利(り)という「3つのものさし」で読み解きます。
風水の全体像は、風水とはが詳しいです。間取りの優先順位の付け方は、風水の間取り・家相の考え方にまとめました。
- 家相診断で見るものと、家相盤・風水との違い
- 家の中心と北の決め方、家相盤の重ね方
- 鬼門や張り欠けなど、診断で見る基本ポイント
- 無料で診断する手順と、結果の受け止め方
家相診断とは?家相盤・家相占いとの関係

まず、家相診断で何を見るのかを整理します。続けて、家相盤という道具と、風水との違いも確かめます。
家相診断・家相占いで見るもの
家相診断は、間取り図と方位から、家の吉凶の傾向を読む方法です。家相盤という道具を家の中心に重ね、八方位ごとに部屋や設備の位置を確かめます。
見る対象は、おもに次の4つです。
- 家の中心(家全体の基準になる点)
- 鬼門と裏鬼門(北東と南西の方位)
- 張りと欠け(外へ出る部分と、へこむ部分)
- 玄関・水回り・火気の位置
「家相占い」という言葉も、よく見かけます。多くの場合、同じ家相のことを指して使われます。
ただし、診断と占いの使い分けに公的な定義はありません。サイトや鑑定者によって、意味が少しずつ違うのが実情です。この記事では、違いを決めつけず、同じ家相として扱います。
さて、家相を調べると、「この形は大凶」といった強い言葉が目に入ります。建売を買う前後の方、家づくりを計画中の方、家族に指摘された方など、不安になる場面は人それぞれです。
怖がりすぎなくてよい理由は、2つあります。ひとつは、判定の基準が流派や解説で割れていることです。もうひとつは、現代の家は断熱や換気といった建築の工夫で補える点が多いことです。
診断の結果は、傾向のひとつとして読みます。病気や不幸の原因だと決めつけないでください。
家相診断に必要なのは、間取り図と、方位が分かる情報だけです。現地に行かなくても、図面があれば、診断の入口までは自分で進められます。
ただし、診断で分かるのは、あくまで間取りの傾向です。暮らし方や家族構成までは、図面から読み取れません。
ユイ大凶になる場所があると聞いて、気になって仕方がありません。気にしすぎでしょうか?



気になるのは自然なことです。この記事では、怖い形を並べるのではなく、見る順番と受け止め方をお渡しします。
家相盤(方位盤)とは


家相盤とは、家の中心に置いて方位を読むための盤です。家相方位盤、方位盤とも呼ばれます。この記事では、すべて「家相盤」と書いて統一します。
基本になるのは、八方位の盤です。北・北東・東・南東・南・南西・西・北西に分け、1方位は45度になります。
十二支方位の盤もあり、こちらは子・丑・寅と12に分けるため、1方位は30度です(出典:国立国会図書館『日本の暦』)。北東(艮)は、丑と寅の中間にあたるので「丑寅」と呼ばれます。
| 盤の種類 | 方位の分け方 | ひとこと |
|---|---|---|
| 八方位盤 | 1方位45度 | いちばん基本の形 |
| 十二支盤 | 1方位30度 | 北東は丑と寅の中間 |
| 簡易アプリ | 製品により異なる | 画面上で使えるが、精度を保証しないものもある |
盤の素材は、紙や透明シートなどさまざまです。画面上で使える簡易アプリもあります。
どれを使う場合でも、八方位の盤か十二支の盤かを、先に確かめてください。使う前に、盤を家の中心へ置くことが前提になります。
簡易アプリには、「精度は保証しません」と断っているものがあります。目安として使い、図面の寸法や方位は自分の目でも確かめるのが安心です。
盤を間取り図に重ねる手順は、次の章(家相診断のやり方)で書きます。



方位盤と家相盤は、別のものですか?



同じ意味で使われます。この記事では「家相盤」で統一しますね。
家相と風水の違い
家相は、古代中国で体系化された風水のうち、住まいを見る「陽宅(ようたく)風水」を基盤にしています。近世の末期に日本の庶民へ広まり、日本で独自に発展したとされます。
これは、村田あが氏(跡見学園女子大学短期大学部)の科研費研究(2000〜2002年度)に書かれている内容です。宮内貴久氏の『家相の民俗学』(吉川弘文館、2006年)という研究書もあります。
解説では、次のように対比されることが多いです。ただし、あくまで解説上の対比であり、流派によって違いがあります。
| 見る点 | 家相 | 風水 |
|---|---|---|
| 見る範囲 | 間取り図と方位 | 環境全体とインテリア |
| 考え方の中心 | 災いを避ける | 運を呼び込む |
古い家相書には、松浦琴鶴(まつうら きんかく)の『家相秘伝集』(上下、1893年刊)などがあります。ここでは書名の紹介にとどめ、本文の引用はしません。
家相の流派は、15を超えるとも言われます。ただ、その数を確かめられる資料を、私は把握していません。「流派が多い」ことだけ、押さえておけば十分です。
風水そのものの考え方は、風水とはで説明しています。家相盤の使い方と診断の項目は、この記事が詳しいので、このまま読み進めてください。
占術の理(ことわり)のものさしで見ると、家相は風水の一部をもとに、日本で形を変えた考え方です。同じ「方位を読む」でも、道具と目的が少し違うわけです。
家相診断のやり方|家相盤の使い方


ここからは、自分の家を診断する手順です。用意するもの、家の中心、北の決め方、家相盤の重ね方の順に進みます。
診断の前に用意するもの
家相診断は、道具をそろえるところから始まります。先に、全体の流れを4つに分けて示します。
- 道具をそろえる
- 家の中心を出す
- 北を決める
- 家相盤を重ねて八方位を読む
用意するのは、縮尺の分かる間取り図、家相盤、鉛筆と定規です。間取り図は、1階を基本にします。マンションなら、専有部分の図面で足ります。
縮尺は、1/100や1/50の図面が見やすいです。間取り図が手元になければ、購入時の資料や、住宅会社・管理会社への問い合わせで手に入ることがあります。
鉛筆と定規は、対角線や方位の線を引くために使います。あとで消せるように、線は薄く引くのがおすすめです。
もうひとつ大切なのが、図面の方位記号の確認です。設計の現場では、図面の北が磁北か真北かを、まず確かめます。物件によって扱いが違うことがあるため、思い込みで使えません。
実は、北は2つあります。方位磁石が指す磁北と、地図や図面で使う真北です。この違いは、後の「家相盤の北は磁北か真北か」の章で詳しく書きます。
ツールを使う場合の細かい操作は、風水の間取りシミュレーションの手順が詳しいです。この記事では、全体の流れまでにとどめます。
道具の話が少し長くなりましたが、ここを飛ばすと後でずれてしまいます。まずは、次の用意チェックで確かめてください。
- 縮尺の分かる間取り図がある
- 家相盤が八方位か十二支かを確かめた
- 図面の方位記号が磁北か真北かを確かめた
家の中心の出し方(基本形)
四角い家の中心は、四隅を結ぶ対角線の交点です。間取り図の外壁の四隅を斜めに結ぶと、2本の線が交わります。
その交わった点に、印をつけてください。この点が、家相盤の中心になります。
2階建ての家は、1階の中心を基準にする方法が多く使われています。ただし、これは多くの解説やソフトの取り決めです。古典に決まりがある、と言い切れるものではありません。
凹凸のある家は、中心の取り方が2通りに分かれます。ひとつは、一辺の1/3に満たない凹凸を無いものとして、長方形で中心を出す方法です。もうひとつは、四角い部分ごとに中心を出し、その中心どうしを結んで求める方法です。
家の中心の取り方は、流派や解説によって違います。中心点の流派は多く、15を超えるとも言われます。どれかひとつを古典の決まりと断定することはできません。
家の中心は、「太極(たいきょく)」とも呼ばれます。家全体の気が集まる場所とされ、家相ではとくに重く見られる一点です。



うちはL字の形なのですが、中心はどう出せばよいですか?



それは基本形の、次の段階です。複雑な形の中心は、風水で家の中心はなぜ大事かで詳しく説明しています。
この記事では、基本形と、階の考え方の結論までをお伝えしました。凹凸がある家や、中庭のある家は、先に挙げた記事で確かめてください。玄関ポーチなどの扱いも、細かい取り決めがあるため、同じ記事が頼りになります。
家相盤の北は磁北か真北か


家相診断で、いちばんつまずきやすいのが「北」です。北は2つあります。方位磁石が指す北を「磁北」、地図や図面が基準にする北を「真北」と呼びます。
家相盤は、磁北で使うと説明する資料が多いです。一方、建築の図面や法規は、真北が基準になります。北側斜線(建築基準法56条1項3号)は、真北方向の水平距離で測ります(出典:建築基準法)。
日影規制(同法56条の2)も、冬至日の真太陽時で日影を測るため、真北が基準です。国土地理院も、日影制限のために建物の北側を決める場面で、偏角の情報が使われると説明しています。
| 家相盤の北 | 図面・法規の北 | |
|---|---|---|
| 呼び方 | 磁北(方位磁石の北) | 真北(地図の北) |
| 使われる場面 | 家相盤を使う解説の多く | 建築図面、北側斜線、日影規制 |
磁北は、真北よりも西へずれています。このずれを「偏角」と言い、日本は南鳥島を除いて、ほぼ全域が西にずれる「西偏」です。磁気図2020.0年値では、札幌で約10度、那覇で約6度ずれます。
お住まいの地域の値は、国土地理院の地図で確かめられます。偏角は年とともに変わるため、古い資料の値を、そのまま使わないでください。
家相盤をどちらの北に合わせるかは、解説によって扱いが異なります。磁北とする資料が多いものの、決まった答えはありません。1つの基準を選び、最後まで統一して読むのが大切です。



結局、磁北と真北のどちらが正しいのですか?



家相の側に、ひとつの正解はありません。ただ、図面を読む私たちは、まず方位記号がどちらの北かを確かめます。
偏角を使った向きの直し方や、コンパスアプリの誤差は、風水の方角の見方に詳しく書いています。
家相盤を重ねて八方位を読む


家相盤を間取り図に重ねる手順は、3つです。
- 家相盤の中心を、家の中心に置く
- 家相盤の北を、前の章で決めた北に合わせる
- 八方位に当たる部屋・玄関・水回り・火気を書き出す
八方位の1つは、45度の幅です。たとえば北東は、22.5〜67.5度の範囲になります。図の中では、中心を通る八方位の線と、鬼門の線を重ねて確かめます。
ちょうど線の上に当たる部屋は、決めつけません。次の章で見る鬼門や張り欠けの基準が、解説によって違うからです。境目にある部屋は、「どちらにもかかる可能性がある」と書き添えておきます。
書き出したメモは、次の章でそのまま使います。下の表のように、方位・部屋や設備・メモの3列にしておくと便利です。
| 方位 | 部屋・設備 | メモ |
|---|---|---|
| 北 | ||
| 北東 | ||
| 東 | ||
| 南東 | ||
| 南 | ||
| 南西 | ||
| 西 | ||
| 北西 |
図面に方位を書き込み、窓の向きや部屋の並びを確かめるのは、設計の基本作業でもあります。建築の実のものさしでも、無理のない手順です。
ツールを使った重ね方の細かい操作は、間取り図に家相盤を重ねる実践手順に譲ります。
なお、ここに書いた手順は、私がこのように認識している内容です。唯一の正解とは限らないことを、ご了承ください。
家相診断で見るポイント|鬼門と張り欠け


ここからは、診断で最初に見るポイントです。鬼門と裏鬼門、張りと欠け、中心を通る線、玄関・水回り・火気の順に、基準の割れ方も含めて見ていきます。
鬼門・裏鬼門の範囲と流派差
鬼門は北東(艮・丑寅)、裏鬼門は南西(坤・未申)の方位です。家相では、この方位に出入口やトイレを設けないとされてきました(辞典類の説明による)。
問題は、その範囲です。資料を見ると、2通りの幅が見られます。ひとつは八方位の45度幅、もうひとつは丑寅を30度ずつ合わせた60度幅です。
| 見方 | 鬼門(北東) | 裏鬼門(南西) |
|---|---|---|
| 八方位の45度幅 | 22.5〜67.5度 | 202.5〜247.5度 |
| 丑寅などの60度幅 | 15〜75度 | 195〜255度 |
どの流派がどちらの幅を使うのか、私は把握していません。そのため、流派名は当てはめず、「資料により2通りが見られる」と受け止めてください。範囲は資料によって変わる、というわけです。
表の範囲の境目にある部屋は、決めつけないのが安全です。
鬼門の由来も、辞典によって説が割れています。中国の書物にすでに見えるとする説があり、日本独特の俗信とする説もあります。そのため、「中国から来た考えそのまま」とは言い切れません。
建築の実から見ると、北東や北は日当たりが悪くなりやすい方位です。湿気や冬の寒さが気になりやすいため、先人が水回りを避けたとも考えられます。今の家は断熱・暖房・換気で軽くできます(くわしくは玄関・水回り・火気の章)。
鬼門に当たると病気になる、といった因果は断定できません。「大凶」という強い言葉にも、振り回されないでください。
張りと欠けの判定基準


張りは、家の外へ出る部分です。欠けは、へこむ部分のことです。通説では、張りは吉、欠けは凶とされています。
ところが、動画などでは「張りも凶になる」という、真逆の主張も出ています。基準が割れている実例です。
判定の基準は、解説によって3通りあります。1/3が目安になる点は共通していますが、その使い方が違います。
| 解説 | 張りの定義 | 欠けの定義 | 1/3を超えたとき |
|---|---|---|---|
| 解説A | 一辺の1/3までの出っ張り | それ以外の引っ込み | 引っ込みはすべて欠け |
| 解説B | 各辺の1/3以内の出っ張り | 1/3以内の凹み | 張りとも欠けとも見なさない |
| 解説C | 1/3以内の凸 | 1/3以上の凸は凹として扱う | 凹として扱い欠け |
1/3を、奥行きで測るのか幅で測るのかも、資料によってあいまいです。どの流派がどの基準を使うのかも、私は把握していません。ですから、表の解説A・B・Cは、特定の流派とは結びつけません。



どれが正しい基準なのですか?



どれが正しいかより、自分が使う基準を決めて、最後まで統一することが大切です。
建築の面から言えるのは、凹凸が増えると壁の配置が複雑になり、コストにも響きやすいという、設計実務の一般論です。
L字型の家の判定や対策は、L字型の家は風水で凶相かで詳しく書いています。この記事は、判定基準の概要までにとどめます。
中心を通る十字と斜めの線
家の中心を通る線にも、注目します。南北と東西の「十字」の線、そして北東-南西、北西-南東の「斜め」の線です。この線の上に玄関・火気・水回りを置かない、という考え方があります。
この線の呼び方は、解説によって割れているのが実情です。南北を「正中線」、東西を「四隅線」と呼ぶ解説があります。一方で、十字を「正中線」、斜めを「四隅線」と読む解説もあります。
古典での使われ方は、私は把握していません。そこで本文では、用語に頼らず、「十字と斜めの線」と実体で書くのが、この記事の方針です。
鬼門・裏鬼門・太極(家の中心)の3か所に、玄関・トイレ・キッチンの3つを置かない、という整理もあります。「三所三備」と呼ぶ解説もあり、扱いは解説によって違うのが現状です。
診断のときは、家の中心から8つの方向へ線を引きます。書き出した玄関や火気の位置が、その線にかかるかを見ます。
少しかかる程度なら、境目として扱い、決めつけないでください。たとえば、玄関が中心の真南にある間取りは、十字の線の上に玄関がかかります。
この線の考え方に、古典の根拠があるとは言い切れません。「この線上は凶になる」と決めつけることもしません。あくまで、見る順番の目安のひとつです。
建築の面では、家の中心は外壁から遠く、窓を設けにくい位置です。そのため、中心付近の設備は、換気と採光の工夫を考えたい場所になります。



線の呼び名が揺れているのは、よくあることです。ご自身が読む解説の用語を、そのまま信じ込まず、実際の線の位置で確かめてください。
玄関・水回り・火気の位置
家相では、玄関・トイレ・キッチン(火気)・浴室の位置を、鬼門・裏鬼門、中心、線上と照らして見ます。避けるとされる位置は、解説によって異なる点に注意してください。
建築の側では、同じ場所を別の理由で考えます。次の表は、家相の見方と建築の実を並べたものです。
| 場所 | 家相の見方 | 建築の実 |
|---|---|---|
| 玄関 | 鬼門・裏鬼門や中心、線上を避ける解説がある | 出入りの動線と、光や風の通り道で決める |
| トイレ・浴室 | 鬼門・裏鬼門や中心を避ける解説がある | 寒さと湿気を、断熱・暖房・換気で補う |
| キッチン(火気) | 鬼門・裏鬼門や中心、線上を避ける解説がある | 火を使うため、換気設備が必要になる場合がある |
住宅の居室には、採光に有効な開口部が床面積の1/7以上必要です(建築基準法28条1項と施行令19条3項)。条件によって、緩和される場合もあります。
換気に有効な開口部は、1/20以上必要です(同法28条2項)。住宅の居室には、24時間換気(換気回数0.5回/時以上)の設備も求められます(施行令20条の8)。
火を使う設備を設けた調理室や浴室などでは、換気設備が必要になる場合があります(同法28条3項)。北側の水回りが冷えるのは、断熱が低いと南北で温度差が大きくなるためです。国土交通省の講習テキストは、北側のトイレや浴室との温度差が、ヒートショックの原因になると述べています。
消費者庁も、消費者庁の注意喚起で、脱衣所や浴室を暖めるよう呼びかけています(2022年12月27日公表)。
北側の水回りは、窓の大きさより、断熱と暖房が効きます。位置を動かす前に、まず補えないか考えるのが実務の流れです。
結論として、位置の吉凶を気にするよりも、湿気・寒さ・換気を建築で補うことをおすすめします。
建築や改修の判断は、建物の構造や地域の条件によって変わります。水回りの移動や換気の工事を考えるときは、建築士・施工業者にご相談を。
家相診断を無料で試す方法と受け止め方


最後に、間取り図から無料で診断する方法と、結果の受け止め方です。あわせて、相談の目安とよくある質問、まとめを置きます。
間取り図で無料診断する手順


さて、手動の診断の流れを振り返ります。次の3つでした。
- 家の中心を、対角線の交点で出す
- 北を決めて、家相盤を重ねる
- 八方位の部屋・設備を書き出し、基準と照らす
この流れを、間取り図の画像を読み込むだけで自動で出せるのが、間取り診断ツールです。無料で使え、登録は要りません。手順は次のとおりです。
- 間取り図の画像を用意する
- 間取り診断ツールに画像を読み込む(画像は端末内で処理されます)
- 家の中心(重心)・鬼門と裏鬼門・張りと欠け・玄関や水回りの位置が出る
- 診断書(PDF)で内容を確かめる
手計算では、中心を出して盤を重ねるまでに、慣れないと時間がかかります。ツールなら、その手間を減らして、結果の読み方に時間を使えます。
ツールが出せるものと、出せないものは、下の表のとおりです。
| 内容 | |
|---|---|
| できること | 家の中心(重心)、鬼門と裏鬼門、張りと欠け、玄関や水回りの位置 |
| できないこと | 住む人ごとの吉凶 |
率直に言うと、自動判定はあくまで目安にすぎません。基準が流派や解説で割れる点は、鬼門・張り欠け・十字と斜めの線の章で見たとおりです。ですから、結果は「ひとつの見方」として受け止めてください。
住む人ごとの吉凶は、このツールの対象外です。知りたい方は、風水 自動計算ツールをお使いください。
ツールの結果は、手動診断の答え合わせにも使えます。自分で出した中心や鬼門の位置と見比べると、基準の違いに気づきやすいはずです。診断書(PDF)は、気になる点を建築士に相談するときの資料にもなります。
ツールの操作は、ツールを使った実践手順に書きました。
お手持ちの間取り図で、家相をチェックしてみませんか?
間取り図の画像を読み込むだけで、家の中心(重心)・鬼門と裏鬼門・張りと欠け・玄関や水回りの位置を家相の定説で診断します。対策つきの診断書PDFも作れます。
間取り診断ツールを無料で使う →診断結果の受け止め方
診断の結果は、怖がりすぎなくてよいものです。傾向を知るための材料として、3つのものさしで受け止めます。
| ものさし | 見方 | 受け止め方 |
|---|---|---|
| 占術の理 | 基準は流派や解説で割れている | 使う基準をひとつ決めて読む |
| 建築の実 | 換気・採光・断熱で軽くできる点がある | 建築的にも合理性がある範囲で補う |
| 暮らしの利 | 全部を満たす間取りは、ほぼ作れない | 優先順位をつける |
全部を満たす間取りは、ほぼ作れません。ですから、何を優先するかが大事になります。優先順位の付け方は、別の記事に任せて、ここでは要点だけ書きました。
凶と出た点があっても、断定はしません。迷ったときは、次の3つの問いで整理してみてください。
- 建築で直せるか
- 暮らしで困っているか
- 家族が納得するか



凶って出てしまって、家族にも言い出せなくて・・・。



その気持ちは、よく分かります。が、凶という言葉が、家族の未来を決めるわけではありません。
最終的には、ご自身の状況と合わせてご判断を。体調の不安がある場合は、占いではなく医療機関に相談してください。
占いは、医療・法律・投資の代わりにはなりません。診断の結果は参考として受け止め、家の改修や契約などの大きな判断は、事実や専門家の意見と合わせて決めてください。
これから建てる方や、プランを検討中の方は、設計段階のほうが調整しやすいです。壁や窓の位置が決まる前なら、無理なく動かせる部分が多いからです。
建築士に相談したい場面
次のような場面では、建築士に相談するのが近道です。条件ごとに、見ていきます。
診断で気になる点が出て、直せるか知りたいとき
家相盤で気になる点が出ても、直せるかどうかは、図面と構造を見ないと分かりません。直せる場合も、直さなくてよい場合もあります。
水回りの移動や増改築を考えているとき
水回りの移動や増改築は、構造や法規が関わります。思いつきで動かすと、換気や配管に無理が出ることもあります。工事の前に、建築士・施工業者にご相談を。
自宅の図面を一級建築士に診てほしいとき
自分で診断しても、不安が消えないことがあります。そのときは、図面を見慣れた人に、一度見てもらうのも手です。診てもらうときは、方位記号の入った図面を添えると、話が早く進みます。
相談は、持ち物を整えておくと進めやすくなります。
- 間取り図(方位記号の入ったもの)
- 診断で気になった点のメモ
- 直したい理由と、優先したいこと
相談では、結論を急がないことも大切です。その場で工事を決めず、持ち帰って家族と話し合う時間を取ってください。
聞くことは、「直せるか」「構造や法規に関わるか」「暮らしにどう影響するか」の3つが基本です。個別の事情は、物件ごとに違います。この記事の内容は、一般的な考え方としてお読みください。
自宅の間取り図や図面を、一級建築士に診てほしい方には、私の間取り鑑定もあります。
家相診断のよくある質問
家相盤の北は磁北と真北のどちらに合わせればよいですか?
磁北とする解説が多いのですが、解説によって異なります。どちらかに決めて、最後まで同じ基準で読んでください。図面の方位記号がどちらの北かを先に確かめ、地域の偏角は国土地理院の地図で調べるとよいでしょう。
マンションや賃貸の間取りでも家相診断はできますか?
できます。手順は戸建てと同じで、専有部分の間取り図から、中心や八方位、玄関や水回りの位置を見る形です。ただ、間取りを変えにくいため、見る範囲を決めて傾向を読む程度にとどめると、気持ちが楽になります。
家相診断で凶と出たら、建て替えやリフォームが必要ですか?
一律に必要とは言えません。基準は流派で割れ、換気や断熱など建築で軽くできる点もあり、病気や不幸との因果も断定できません。迷う点は、焦らず建築士・施工業者に相談し、最終的にはご自身の状況と合わせてご判断を。
間取り図だけで家相診断を無料でできる方法はありますか?
あります。自分で中心と八方位を出す手計算と、間取り図を読み込む無料の診断ツールがあります。ツールで分かるのは、家の中心、鬼門と裏鬼門、張りと欠け、玄関や水回りの位置までで、住む人ごとの吉凶は対象外です。
家相診断は傾向を知る道具
ここまで、家相診断で見るものから、家相盤の使い方、鬼門や張り欠けの基準、結果の受け止め方までを書きました。家相診断は、結果で脅す道具ではなく、家の傾向を知る道具です。



占術の理・建築の実・暮らしの利。この3つのものさしで見れば、診断の結果に振り回されにくくなります。基準が割れていることを知っているだけで、気持ちはずいぶん軽くなります。
風水の全体像に戻りたい方は、風水とはもあわせてご覧ください。
- 家相診断は家相盤で家の中心から八方位を読み、間取りの傾向を知る方法だと整理しておいた
- 家相盤は方位盤とも呼ばれ、家の中心に重ねて八方位を読む道具だとあらためて押さえた
- 家相は風水と違い間取り図の方位を見る考え方だと知り、風水の総合ガイドも読んでおく
- 診断に使う間取り図は、方位記号が磁北か真北かを最初に確かめてから使うことにしておいた
- 家の中心は四隅の対角線の交点で出し、複雑な形は詳しい解説記事で確かめることにした
- 家相盤の北は解説により磁北とも真北とも書かれると知り、基準を一つに決めて統一した
- お住まいの地域の磁気偏角は、国土地理院の地図で調べて家相盤の向きに反映させておく
- 鬼門と裏鬼門の範囲は45度幅と60度幅の見方があると知り、境目の部屋は決めつけない
- 張りと欠けは一辺の3分の1が目安だが、解説ごとに基準が違うと知って読み比べておいた
- 中心を通る十字と斜めの線は、呼び方が解説で割れると知り、実際の線の位置で確かめた
- 玄関・水回り・火気の位置は、家相の見方と建築の理由を並べて両方の面から確かめておいた
- 診断結果は占術の理・建築の実・暮らしの利の3つの目で見て、傾向として受け止めておく
- 無料の診断ツールで中心や鬼門を調べたあと、住む人ごとの吉凶は別の方法で確かめておく
- 凶と出た点は断定せず、換気・採光・断熱で現実的に直せるかを建築の面から考えておく
- 設計や改修で迷う点は、建築士・施工業者に相談したうえで自分たちの判断で決めておく
家相診断の結果は、家の傾向を知るための参考です。基準が流派や解説で割れているため、ひとつの結果に一喜一憂する必要はありません。迷うときは建築士・施工業者に相談しながら、最終的にはご自身の状況と合わせてご判断ください。
家相診断の周辺で、あわせて読んでおくと役に立つ記事を選びました。中心の出し方、方位の見方、ツールを使った手順、L字型の家の考え方などを、さらに詳しく確かめられます。気になるところから、ご覧ください。








